念願叶って樹木希林主演の映画「あん」を観ることができました。
好きな女優で真っ先に浮かんでくるのが樹木希林。
彼女の魅力や、その卓越した演技力を存分に楽しめるのがこの映画です。
差別だったり、借金や孤独を背負った人たちが懸命に生きていく姿を、優しく美しい映像の中で見せてくれます。
映画のエンドロールを見ながら余韻に浸ったのは久々で、いつまでも噛み締めていたいくらい。
派手なアクションや華やかさは無いけれど、樹木希林が桜を見上げるときの透明感溢れるシーン、あんが炊き上がるまでのあずきの美味しそうな映像は逸脱です。
思えば小さい頃から樹木希林に魅せられ続けている私。
「寺内貫太郎一家」のおばあちゃんを演じていた樹木希林は、当時なんと32歳!
ほんとうにお婆さんなんだと信じて疑わなかっただけに、大人になってそのことを知って愕然としたっけ。
少し前に話題になった、内田裕也と樹木希林の若い頃のポートレート。
まるでジェーン・バーキンとセルジュ・ゲンズブールのよう。
50年近く前の写真としては刺激的ですが、若かりし頃の樹木希林はかっこよすぎます!
独特な存在感といい、力が入っていない、観客に演じていることを感じさせない演技といい、樹木希林は間違いなく唯一無二な存在。
この映画を観て改めてそう感じました。