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ボンジュール・アン@ジャック&ベティ

先週観た映画の備忘録です。
この映画は「トスカーナの休日」の続編というか、同シリーズだと思っていたら、フランシス・フォード・コッポラ夫人が自らの経験を元に、80際にして監督を務めた作品。
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「トスカーナの休日」といい、今回の「ボンジュール・アン」といい、人生に行き詰まったアメリカ女性役にダイアン・レインがこんなにもフィットすることは正直驚きです。

15年くらい前、「デブラ・ウィンガーを探して」という映画の中でハリウッド女優たちが大人の女性を演じるのがいかに難しいか、大抵は主人公のお母さん役かいじわるな上司役で、 大人の女性を主役にした映画がない苦悩をインタビュー形式で告白していました。
大抵は若く見せようと整形に走ってしまう中、ダイアン・レインはナチュラルでシワを魅力にも変える、ハリウッドでは稀有な女優の1人になったなあと強く感じました。
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映画の敏腕プロデューサーの夫に伴って各地を飛び回り、夫のサポート、1人娘の子育てに追われて夫婦でゆっくり旅行することもなかったアンを、夫の仕事仲間であるフランシス人のジャックがカンヌからパリまで送り届けるストーリー。
日本人ならばまっすぐパリに向かって7時間ちょっとで着いてしまうから映画にもならないでしょうが(笑)、そこは食を愛し、ワインを愛し、女性を愛し(笑)のフランス人ならではの、寄り道たっぷりの楽しいロードムービーに仕立て上げる。ああ、かなわないなあ!

冒頭で映画プロデューサーの夫のセリフで、日本人のクライアントとの食事がいかにつまらなかったか、お辞儀ばかりして腰が痛くなったとあったが、アメリカ人から見た日本人像とフランス人像が垣間見えて、またそれがフランス人のジャックと対比になっている気がしてクスッときました。
ワインこそ飲めないけど、無類の食いしん坊にとっては、各地の美味しい料理の数々はそれだけで十分に魅力的でした。
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アンの夫がブタペストに向かった瞬間からアンを口説いきつつも、パリに着く日まで二人には何も起きない。
ストーリーが無い、のではなく、これはその過程の美味しい食事とワイン、時にはピクニックをしながら、フランスの観光地、大人の会話の駆け引きを楽しむ映画なので、ストーリーうんぬんというだけ無粋な気がします。
女性だったら今すぐフランスを車で回りたい!、旅に出たい!となるはず。

食事のシーンで、ジャックがアンの年齢を重ねた美しさをデザートの「クレームブリュレ」にたとえて、途中から「ボンジュール、ブリュレ!」と呼んでいたのが気に入ったので、個人的には「ボンジュール・ブリュレ」のタイトルが良かったなあ。

ダイアン・レイン主演のロードムービーがイタリア、フランスときて、次回はスペインあたりの映画ができることを楽しみにしています。
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by laperla616 | 2017-09-19 04:50 | 映画・舞台
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