震災の直後に観ていた「英国王のスピーチ」。
ちょっと不謹慎な気がして書けなかったけど・・・、私が観た翌日、この映画を観た後「ジャック&ベティ」をはしごした強者がいました。
思い返してみると、なぜかイギリス王室にまつわる映画をよく観ていました。
「エリザベス」「ブーリン家の姉妹」「クイーン」と、どれもストーリーをはっきり覚えているほどいい映画。
それらが全部つながって「英国王のスピーチ」を観たので、時代背景や周りの国との関係までもすんなりと入っていけました。
小さい頃に、X脚と左利きを厳しく矯正(原文には強制となっているそう)された事から吃音になったと言われます。
内気で地味だったジョージ6世も王に即位した後は国民に愛される王になりましたが、それはきっと、3度のプロポーズを断られてもなお思っていた王妃の支えがあったからだと、この映画を観ていると伝わってきます。
最初こそ、どっしりして母性に溢れたヘレナ・ボダム=カーターが王妃役に違和感があったけど、実際の王妃は102歳!の大往生だったと聞いて、彼女だからこそいい映画になったんだと納得。
コリン・ファースはすばらしい俳優になったとつくづく実感。
「シングル・マン」の時から、あれ?と思っていたけど、「ブリジット・ジョーンズの日記」の野暮ったい俳優だったなんて信じられないほど!
ジョージ6世の吃音を直す先生を演じたジェフリー・ラッシュも、品格があってオーストラリア人という設定でありながら、もっともイギリス人らしい振る舞いが見事。
派手なストーリーやCGがなくたって十分アカデミー賞にふさわしい映画でした。
いい映画を見終わった後は、余韻を楽しむ空間が必要。
それにぴったりなのが横浜ブルグ13の「Saloon Himmel」。
ここを友だちに教えたかったのよね―!その為に都内からわざわざ横浜まで来てもらったようなもの。
ゆったりとした店内の窓からは、いつもと変わらないみなとみらいの風景が見えました。
ううん、でも変わってしまったんだよね。
みんなが心から映画を楽しめる時が早くやってきますように。